ハモリに磨きをかけたいあなたへ!秘密兵器・純正律とは?

justintonation歌がある程度上手くなってくると、ハモりたい!と思うこともあるでしょう。
いや、思わないはずがありません(反語表現)。

今回は、ハモりを練習している、もしくは習得している方向けの議事録。
ハモりのメロディに磨きをかける秘密を暴露します。

1.ハモる・ハモらないは周波数で決まる

1-1.そもそも周波数とは何なの?

周波数? はて?(´`)ポカーン
とならないために、まずは周波数のことから説明します。

音とは空気の振動で、よく「波である」なんて言われます。
厳密に言うと、空気の振動の正体は空気の密度の差です。音が鳴っているときには
空気が【濃い/薄い/濃い/薄い】と、規則的な密度の差が生じています。
これをグラフにすると、ちょうど波のように見えるんですね~。

この「空気の波」の数によって、音程の高さが決定します。
空気の波の数、これは空気の振動数でもあるんですが、1秒間の振動数を「周波数」と呼んでいます。Hz(ヘルツ)っていう単位もあります。
周波数の数字が多いと音程が高くなり、少ないと音程が低くなります。

1-2.ハモって聴こえる周波数の秘密

2つ以上の音がハモるかハモらないか、つまり和音として成立するかどうかは、
2音の周波数が簡単な整数の比で表現できるかどうかで決まります。
(厳密には共通の倍音を多く持つこと、と定義されますが、ほぼ同義ですし掘り下げません)

周波数が整数比になる2つの音は、1秒間に何度も音の波長が一致するタイミングがあって、
同時に鳴らすととてもよく調和するんです。
これがいわゆる「ハモる」という状態なんですね。

たとえば周波数が1:2の音の組み合わせは、1オクターブ上の音になります。
これは完全に調和して聴こえる音の組み合わせです。

他にも、周波数が2:3の組み合わせは純正完全5度と呼ばれ、非常に豊かな和音です。
音程で言うと、たとえばド=Cとソ=Gの組み合わせがそうです。

また、3:4では純正長3度、たとえばド=Cとミ=Eの組み合わせとなるなど、
メジャーな和音は実際に簡単な整数比にできる周波数の組み合わせからできています。

2.身近な楽器では真にハモる和音は出せない?!

さて、ここでショッキングな事実です。
たとえば、市販のキーボードでドとソの和音=完全5度を鳴らしても、その周波数の比は
2:3ではないはずです。

えっ?!
さっき思いっきり「ドとソの和音は周波数比2:3」って書いてたやん!

…と、そう、ここに1つの落とし穴があるんです。それが「音律」と呼ばれるものです。

2-1.「音律」とは何??

音律とは、1オクターブの間に音をどのように配置するかを決めるきまりを指します。
つまり、ドと1オクターブ上のドの間に、他の音、つまりレミファソラシと黒鍵の音程を
どんな決まりで配置するか、ということなんです。

1オクターブの関係にある音は周波数が1:2の関係にあるということ、
これはどんな楽器でも変わりません。

ただ、その他の音をどうやって定義するか、音律にはいくつかの種類があるんです。
今回はメジャーなものから3つ紹介します。

2-2.平均律

平均律はその名の通り、周波数を平均・均等に分けて音程を決める方法です。
1オクターブ上の音は半音でいうと12コ分上の音になるので、12平均律と呼ばれるものが最もメジャーです。

市販のキーボードにはこの12平均律が使われています。
平均律の強みは音律の中にひずみがなく、どんな調とも相性が良いことです。

ただし、音律の中にひずみがないことは平均律の弱みでもあります。
1オクターブの間の音程を均等に定めていくと、完全5度の音程はどうしても
周波数比1:2にはならず、半音の1/48だけ純正完全5度よりも低くなります。

また、長3度の音も純正長3度に比べて半音のおよそ2/15だけ高くなります。

つまり、平均律を使って和音をかなでても、
その周波数比は厳密には整数比ではない、ということになります。

とはいってもほんのわずかなズレなので、平均律の和音も調和して聴こえます。
ただ、純正の和音と比べてしまうと、わずかながら和音にゆらぎが生じます。

2-3.純正律

純正律は、周波数比2:3、つまり完全純正5度と、周波数比3:4、つまり完全長3度を組み合わせて全ての音程を揃えて音律とする方法です。
基準の音に対して純正5度、長3度を真っ先に定義するので、この和音は完璧に調和します。

その代わり、純正律ではキーによって相性の悪い和音の組み合わせが生じてしまうこと、全音の幅が不均一になるという面もあわせもっています。

2-4.ピタゴラス律

ピタゴラス律は周波数2:3となる完全純正5度のみを使って音程を揃え、音律とする方法です。
基準の音に対して完全純正5度、さらにその音の完全純正5度…と、5度音を積み重ねていき、鍵盤の音を1つずつ集めていきます。純正律と似ているとも言えます。

こちらは単独の音の響きは美しくできる反面、演奏できる調が限られたり、純正律と同じく全音の幅が不均一になるという面があります。

3.平均律じゃダメなの?

ここまで読むと「平均律の和音じゃダメ?!」という気になるかもしれませんが、
決してそういうわけではありません。

平均律はどんな曲でも演奏できるという大きなメリットがあるからです。
また、身の回りの音楽の大半が平均律で演奏されているため、
主旋律を平均律以外で演奏するメリットの方が少ないくらいです。

ただ、ハモりのパートは別!
長3度、完全5度の音はハモりの音程として使われることが非常に多いです。

そのため、ハモりの長3度、完全5度はほんの少しだけ音程を調整して、
純正律で音程をとってみると和音がもっと美しく響くようになります。

とはいえ、完全5度の時は半音の1/48だけ高く、
長3度の時は半音の2/15だけ低く…なんていう調整は細かすぎますよね。
絶対音感をお持ちの方でやる気のある方は、ぜひ厳密に追及してみてください。笑

ただ、絶対音感は持っていない方のほうが圧倒的に多数ですので、
絶対音感がなくても「純正律っぽく和音を出せる方法」を紹介します。

方法はとっても簡単で、顔の表情筋を使って音程を微妙にコントロールするという方法。

表情筋を使って、明るい(暗い)表情にするだけで、音程がほんのわずかに上がり(下がり)ます。
厳密には、声帯の振動状態は変わらないですが、共鳴によって増幅される周波数帯が微妙にズレて、出している声がほんのわずか上下したように聴こえるんです。

だから、もとの音程が平均律でとれていれば、
完全5度のハモりの時にはちょっと明るめの表情、
長3度のハモりの時にはあまり口角や頬を上げすぎずに歌うだけで、
「なんちゃって純正律」で歌うことができます。

完璧に周波数比を合わせる事は至難の業ですが、
純正音に近い音ほど和音として調和するようになるので、
「なんちゃって」だとしても効果はありますよ(`・ω・´)

以上、naonariでした!

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